Dvorakの練習
考案者の名前にちなんでそう呼ばれているそうです。交響曲「新世界より」の作曲者ドヴォルザーク(ドヴォルジャック、ドヴォラークとも呼ばれる)と同じつづりですが、キーボード配列に関しては「ドヴォラック」と読むらしい。これに対して、通常の配列はキーボードのアルファベット最上段を左端から読んで、Qwerty配列と呼びます。無理やりカナに直せば「クウェルティ」とでもなるのでしょうか。![]()
Qwerty配列は、タイプライターで定着した配列をそのままコンピュータに採用したものです。では、タイプライターではなぜこの配列が定着したのか。始めのうち、「これが効率的で理にかなった、打ちやすい配列なのだろう」と思っていました。しかし、調べてみるとある意味全く逆の事情、つまりタイプスピードの上がりにくい、打ちにくい配列として考案されたのだそうです。
機械式のタイプライターは、キーを叩くと活字のついたアームが持ち上がって紙にぶつかって印字します。タイプスピードが速くなりすぎると、紙に当たったアームが戻り切る前に次のアームが動き出し、アーム同士がぶつかって絡まったりする事故が頻発しました。それで、タイプスピードの上がりにくいキー配列が必要となったのです。
Dvorak配列がコンピュータの時代に入って考案されたのか、それ以前からあったのか、私は知りません。ただ、アーム絡まり事故からは開放されたコンピュータでタイプスピードを抑えるのはナンセンス、という発想で使われ始めたのは想像に難くありません。ローマ字で日本語入力するのにも、Quertyより効率的というか疲れが少ないように感じます。日本語キーボードの「親指シフト」みたいな位置づけになるのかなあ。それぞれのシェアはわかりません(アメリカでのDvorak使用率はは20%、とネットのどこかで読んだことがある)が、タイプスピードコンテストの優勝者は英語ならDvorak、日本語なら親指シフト、ってなことになってたりして。残念ながら、OS Xといえども標準状態で親指シフトは使えないようです。富士通のオアシスが元祖の配列だし、ライセンスの問題とかあるのかな。OS9以前なら「親指ぴゅん」ってオンラインソフトウェアを使えばMacで親指シフトを使えたという話。
前フリが長くなりました(^^;。
あらためてDvorakキーボードの練習を再開することにしました。以前はiBookでOS X(10.1.0)を使い始めた時に試したのです。しかし、ログイン時にQwerty配列にもどってしまうこと、IM(かな漢字変換ソフト)のEGBRIDGEでDvorak配列を利用するやり方がわからなかったことが理由でQwertyに戻っていました(ちなみに、Dvorakへ移行する時よりもQuertyへ戻る時の方が、非効率的な配列に無理やり慣れていく苦痛を感じたものです(^^;)。しかし、宇治クラの奥村さんとのやりとりがきっかけで、もう一度試してみるとEGBRIDGEでDvorakを利用することができました。
具体的には、EGBRIDGEの環境設定ツールを開き、[英数配列]ポップアップを Dvorak に指定すればOK。Dvorak-Qwerty(command)に指定すれば、ショートカットキーを使う時だけは慣れ親しんだQwerty配列に戻ってくれるので、私はそちらを利用しています。
タイプの速度は遅いです(^^;。おおむね、1秒間に1ストロークないし2ストロークといったところでしょうか。
毎回キーボード配列を切り替えるのも面倒なので、練習用に別ユーザーを作成することに。
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コメント
う~ん!!
奥が深い内容ですね~。
早打ち、友達がすごいです!!
投稿: あっきー | 2005/10/29 11:02
速打ち
↑の文では触れていませんが、日本語ならキーボードにプリントされている「かな」をそのまま打つ方法もあります。ローマ字入力は1文字打つのに2ストローク必要なことが多いのに対し、かな打ちなら1ストロークで済むので速打ちには有利でしょう。
ただし、アルファベットに対してかなは文字数が多いので、アルファベットの3段に対してかな打ちは4段のキーを使います。その分、指への負担は大きいと思われます。そのあたりを解決したのが親指シフトで、これならば3段だか2段だかのキーでかな50音を扱うことができるのです。
投稿: naoy | 2005/10/29 11:24
QWERTY配列が「タイプスピードの上がりにくい、打ちにくい配列として考案された」というのは、残念ながらガセネタのようです。このネタは、1930年代にワシントン大学のAugust Dvorakが新しいキー配列を考案した際、既存のQWERTY配列を攻撃するために論文『Cost of Teaching Typewriting Can Be Greatly Reduced』(The Nation's Schools, Vol.XI, No.5 (May 1933), pp.39-42)で唱えた説ですが、この論文中には根拠が述べられていません。しかも、Dvorakのこの説に対しては、Roy T. Griffithが『The Minimotion Typewriter Keyboard』(Journal of the Franklin Institute, Vol.248, No.5 (November 1949), pp.399-436)で、徹底的に反論を加えており、その後Dvorak自身は、この説に一切言及しなくなっています。
私のページhttp://kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp/~yasuoka/publications.html において、QWERTY配列に関する論文や考察をいくつか公開しておりますので、よければお読みいただけますと幸いです。
投稿: 安岡孝一 | 2005/10/29 22:23
自分もDvorak使いです。
タイプウェルでがんばっています。
半年以上Dvorak配列やっていますが、Dvorak配列の優位性というのは、未だに実感できないのが実情です。
結局は打つ人によるのではないかと思っております。
投稿: たそがれオコジョ | 2005/11/01 23:30
タイプウェル…初めて目にする言葉です。検索してみましたが、タッチタイプの速さをネット上で競い合おうという規格なんですね。端末ソフトがMacintoshに対応したら参加してみたいと思います。
QwertyとDvorakで比較してみれば習熟度が計れて面白そう(今回はQ式とD式の両刀遣いを目指しています(^^))。僕の場合、まだまだQ式の方がタイプスピードは速いのですが、これは10年以上かかって培った「慣れ」の部分が大きいのだろうな、と思っています。切り替え時のぎこちなさはD式の方がずっとマシです。
投稿: naoy | 2005/11/02 09:17
トラックバックにて指摘をいただきました。
「親指ぴゅん」はMSDOS上で走る、「通常のキーボードで親指シフトを可能にする」ツールだったようです。私はMacintoshを使い始める前、PC9801シリーズのユーザーでした(MSDOS3.3x上でFDを愛用していました)。その時代に覚えた名前なのでしょう(^^;。
投稿: naoy | 2005/11/02 09:29